米国で交通事故死が過去最高の増加率に、2012年上半期
ワシントン(CNN) 米高速道路交通安全局(NHTSA)は28日、今年上半期(1〜6月)における交通事故の犠牲者数が
前年同期比で9%増の推定1万6290人に達し、統計が始まった1975年以降、上半期では最高の増加率になったと報告した。
同期における最高の伸び率は1979年の6.4%だった。NHTSAは今年の増加率が最高水準となった原因については分析の時間が
必要としながらも、交通事故死は過去数年、歴史的な減少基調にあったと指摘。このことは比較の基準となる数字は前例のない
低水準になっていることを意味すると述べた。
その上で今年上半期の死者数は近年では最高水準だった2006年の2万500人と比べ約27%減少したと指摘した。昨年同期は1万4950人だった。
米自動車協会は今年上半期の死者の増加率について危機感を表明。同団体の報道担当者は声明で、米国人の車の運転は増えており、
国内の道路は思ったほど安全ではないことへの警告になっていると指摘した。
さらに、景気が上向き、道路での通行量が増えていることが死者の増加の一因とも説明。高速道路の路面などの劣化、必要な補修の先送りや
連邦や州政府の取り組みの遅れなども絡んでいる可能性があるとしている。
NHTSAによると、今年上半期での車両の走行マイル(1マイルは約1.6キロ)総数は前年同期比で1.1%増、156億マイル増えた。
http://www.cnn.co.jp/usa/35022422.html