朝日 「安倍元首相へ、河野談話を引き継がなければ、国際社会の信頼を失う」
安倍元首相―思慮に欠ける歴史発言
(抜粋)
河野談話は慰安婦問題で旧日本軍の関与について、村山談話は過去の植民地支配と侵略について、
それぞれ日本政府としての謝罪を表明したものだ。
ふたつの談話は、安倍政権をふくめ、その後のすべての政権も踏襲した。韓国をはじめ近隣国との信頼を
築くうえで重要な役割を果たしてきた。
かりに首相に再登板した安倍氏がこれを引き継がないということになれば、日本外交が苦労して積み上げ
てきた国際社会の信頼を失いかねない。
自民党の一部に再び安倍氏への期待が出ている背景には、尖閣諸島や竹島をめぐる中韓の刺激的な
行動があるのだろう。
しかし、それに安倍氏流で対抗すれば、偏狭なナショナリズムの応酬がエスカレートする恐れさえある。
政治家が信念を語ること自体を否定するつもりはない。
ただし、それには自分なら近隣国との外交をこう前進させるという展望を、しっかり示す責任が伴う。
その覚悟なしに持論にこだわるなら、一国の政治指導者として不適格だ。
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http://www.asahi.com/paper/editorial20120907.html