IHI、気象・防災関連機器事業でアジア進出
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120905/bsc1209051916012-n1.htm IHIは5日、気象・防災関連機器事業でアジア市場に参入することを明らかにした。今年5月に
立ち上げたシンガポールのアジア統括拠点を通じて、10月から上空の気温を測定する装置や、
地震動観測機器などを売り込む。相次ぐ地震や津波被害で防災意識が高まっているマレーシアや
フィリピン、タイなどで拡販し、3年後には10億円規模の事業に育成する。
IHIが今年6月に51%を出資し、子会社化した明星電気の伊勢崎工場(群馬県伊勢崎市)で生産した
製品を現地に供給する。気球とGPS(衛星利用測位システム)を利用して上空20〜30キロメートルの
気象を測定する装置のほか、地震の揺れが来る前に地震発生を検知する計測震度計を中心に販売する。
まず、東南アジアで事業を展開し、将来は欧米地域での販売も検討する。
IHIは、公共事業の縮小などで国内市場が頭打ちとなる中、海外市場の開拓を強化。同社の平成23年
3月期の海外売上高は5246億円と、連結売上高の42・2%だが、今後、東南アジアなど新興国での
インフラ関連の受注活動を強化し、将来的には比率を50%に引き上げたい考えだ。