大手商社7社の今4−6月期の連結決算が2日、出そろった。銅や鉄鉱石など資源価格の下落や
出荷減で5社が2桁の最終減益となった。一方で、丸紅は輸送機の好調などで4−6月期では過去
最高益、豊田通商も大幅増益を確保し、明暗が分かれた。
資源高で5社が大幅増益だった2012年3月期決算の快進撃にブレーキがかかった格好だ。三菱
商事は、稼ぎ頭の豪州原料炭子会社のストライキ長期化による販売数量減で、最終利益が981億円と
前年同期比で15.2%減と落ち込んだ。金属事業がほぼ10分の1の60億円にとどまり、自動車
販売など好調な非資源でカバーできなかった。上田良一副社長は「予想を超えるストの影響で、達成は
厳しい」と語った。
三井物産は主力の鉄鉱石価格下落で同21.3%減の1044億円。三井物産の岡田譲治専務は
鉄鉱石価格について「中国の鉄鋼需要は中長期的に手堅く、これ以上の大幅な下落は考えにくい」と
予想。通期見通し4000億円は修正しなかった。
伊藤忠商事や住友商事も資源価格下落が響き、それぞれ減益となった。双日はたばこや建材の前年の
特需による反動で76.0%減だった。一方、丸紅は輸送機などの好調で、豊田通商は主力の自動車
販売の回復で大幅な増益となった。
■大手商社7社の2012年4−6月期連結決算
社名 売上高 最終利益
三菱商事 4兆8046(▲0.8) 981(▲15.2)
三井物産 2兆4955(▲3.8) 1044(▲21.3)
伊藤忠商事 3兆0357(6.6) 706(▲24.0)
住友商事 1兆8884(▲7.6) 487(▲41.7)
丸紅 2兆4249(1.2) 524(8.3)
豊田通商 1兆6401(25.2) 226(36.9)
双日 1兆0015(▲9.7) 16(▲76.0)
注.単位:億円。カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120802/bsd1208021956017-n1.htm