京大「今の入試制度を見直す。課外活動や入試科目以外の科目も評価基準にするわ。」

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27 マレーヤマネコ(大阪府)
日経-春秋(2012/4/24付)
http://www.newsdb.biz/%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0/%E6%97%A5%E7%B5%8C-%E6%98%A5%E7%A7%8B0425/
 日本の大学1年生は、新しい生活に慣れたころだろうか。9月入学の米欧では、ちょうど今が入試の
結果発表と入学手続きの時期。中にはハーバードやイエールなど米国の名門大学から、次々と合格通知
をもらう日本人の高校生もいる。▼そのひとり横浜の女子生徒は、出願した米国の大学のほとんどから
入学許可が来た。高校の成績は悪くないが、抜群でもない。もっと試験の点が良い同級生が不合格なのに、
この生徒は引く手あまた。言語機能に生まれつき障害があることが決め手になったという。多様な人材を
大学が意図的に集めているからだ。▼ハーバード大の入試責任者が、米紙にこう語っている。「客観基準
は万能ではない。試験の点数や高校の成績表は、生徒の資質の一部を示すにすぎない」。考え方や行動
の特性、知的想像力、対話力、社会意識などを、面接や高校教師の証言で判断するそうだ。一発入試の
日本の受験競争とはずいぶん様子が違う。▼人と違う何かを持つ者に機会を与える。勉強についていけ
なければ、それは自己責任。知性は様々な個性がぶつかり合う場所でこそ磨かれる。教育のために学内
の多様性を高める考え方は、日本に根づくだろうか。小学校から大学まで、紙のテストで同級生と一点の
差を競い合う。そんな狭さが恐ろしい。