佐渡市で野生復帰を目指すトキのつがいから誕生した5羽のひなのうち、3羽が確認された巣で親鳥が10日、およそ8分間、巣を空けていた
ことがわかり、環境省は親鳥がいないとひなが巣から落ちるおそれなどが高くなるとして、注意深く観察を続けることにしています。
佐渡市では野生復帰を目指した試みが行われているトキのうち、この春2組のつがいからあわせて5羽のひなが誕生しています。
このうち、3羽のひなが確認された巣で、10日午後6時すぎ、親鳥のつがいがおよそ8分間に渡って巣を空けているのを環境省が設置したビデオカメラで捉えられているのがわかりました。
環境省によりますと、つがいは巣の近くに飛んできた別のトキを追い払うために巣を離れていて、ひなへの影響は特に無かったということです。
親鳥は通常、交代でエサを取りに行くなどいずれか一方が巣に残っていますが、このつがいは4月26日にも別のトキが飛んできたため、およそ7分間、巣を空けたということです。
環境省は親鳥が巣にいないと、ひなが巣から落下したり、天敵の野生動物に襲われたりするおそれが高くなるとして、注意深く観察を続けることにしています。
環境省の川瀬翼自然保護官は「今後、長時間、親鳥が巣を空けることが続くようなことがあれば、ひなにとって良いことではないので、今後もしっかりと観察していきたい」と話していました。
http://www.nhk.or.jp/lnews/niigata/1035040191.html