∞竹島周辺の岩や湾の名
◆1908年測量の図に/「漁労」の実態反映か◆
海図などを作製する海上保安庁海洋情報部の前身「海軍水路部」が1908年8月に測量した竹島
の実測図に、これまで知られていなかった周辺の岩や湾などの名称が記されていた。
確認した県竹島資料室は、隠岐の漁師らによる「竹島漁労」が測量以前から続けられていた実態が
反映されている可能性もあるとみて調査を続けている。
海洋情報部によると、水路部は明治期から船の航行の安全や国防上の理由で、九州や離島などで
本格的な測量を進めた。竹島を近代の測量法で精密に測量したのは国際的にも初めてだった。
竹島資料室が今年3月、海洋情報部所蔵の「本標 経緯度実測原簿」を調べたところ、新たに四つ
の岩が「南西岩」「洞岩」「錐岩」「白岩」、東島の北東の湾は「洞湾」と記されていた。
竹島は東西の主要2島と数十の岩礁からなり、「西島」(男島)と「東島」(女島)、西島北西にある
「平岩」は知られていた。
海洋情報部は、測量時に地名や岩などの名称が不明な場合、地元自治体などに聞き取りをして
「地名確認票」を作り、実測図に記載するのが決まりとしている。
確認票は23年の関東大震災で焼失したとみられるが、海洋情報課の岩淵洋課長は「地名や岩など
の名称は自然発生するもので、人が行って識別する必要があるから付けられる。竹島に渡っていた
実態が反映されているのではないか」と話している。(大久保直樹)
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