15時間労働で休憩わずか30分! 入社2カ月で過労自殺するワタミ社員のスタンダードな働き方

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1 宇宙の晴れ上がり(岡山県)

 入社2カ月後に自殺した居酒屋「和民」の正社員、森美菜さん(当時26歳)の労災認定が報じられた
今年2月21日、ワタミの渡邉美樹会長がツイッターで「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうと
していました」「労務管理できていなかったとの認識は、ありません」などと発言し、炎上した。

 美菜さんの両親が会社に提出させた資料などによると、15時間勤務でも休憩は30分しか予定されて
おらず、また、休日と睡眠時間を削らせるように組まれた研修など、勤務環境は精神障害の発症後にも、
さらに過酷さを増していたことが分かった。

 遺族から提供を受けた社内資料をもとに、「生きていられるわけがない」と両親も憤るワタミの労働実態を
報告する。

◇15時間勤務でも休憩30分のスケジュール
 労災の決定書によれば、京急久里浜駅前店の店長は労基署の聴取に、勤務時間は「開店時間より
1時間前から」と説明しているが、副店長は聴取で「平日が15時から3時30分、週末が15時から5時」と
話している。同店の同期社員Aさんも、「店長から開店2時間前に出勤し準備をするように言われた」と
述べている。

 美菜さんの勤怠打刻データを見ると、たとえば5月31日は出勤と退勤の打刻が午後3時と午前5時で、
実働11時間、休憩2時間になっている。実働と休憩を足しても1時間足りないのは、午後3時に出勤しても
午後4時までの1時間が計上されていないからと見られる。

 午後3時過ぎに打刻をした日もあるが、5月4日と5日、振替休日の6日は連続して午後2時10分から
15分に出勤の打刻をしており、4日と5日は午前6時に退勤の打刻をしている。午後2時15分から午前6時
までは、時間数にすると15時間45分もある。これほど長時間働いても、休憩は30分しか予定されていなかった。

 1日ごとのワークスケジュール表(右記)を見ると、スタンダードな休憩時間がどのように予定されていたか分かる。
この表には、何時から何時まで誰がどのポジションを担当するか30分区切りで記されており、実際にどうだったか、
客集の見込みや実績、1人1時間あたりの売り上げ、その他の特記事項なども記されている

全文 http://www.mynewsjapan.com/reports/1585