パン職人のワールドカップで、日本チームが世界一となった。フランス・パリで行われた、世界最高のパン職人を決める
「ベーカリー・ワールドカップ」。この世界一決定戦は、バゲットやデニッシュなど3部門の総合で争われ、12の国と地域が
参加し、日本からは3人が出場した。
バゲットなどを担当するのは長田有起さん(31)、クロワッサンなどの担当は佐々木 卓也さん(42)、飾りパン担当は
畑仲尉夫さん(42)。注目の飾りパン作りでは、日本代表が網目状に細かいラインを引いたり、黒く長い生地を作った。
日本チームの作品は、大きな羽を広げ、今にも飛び立ちそうなツルをイメージしたもの。畑仲さんは「ツルというのは、
すごく絆が強い鳥でありまして、日本は去年、地震がありまして、大きな被害があって、やはり、日本の絆を(大切に
したかった)」と作品紹介した。
テーマは「絆」。そこには被災地への思いが込められていた。3人で挑んだ世界一決定戦の結果は日本が優勝、10年ぶり
2度目の快挙となった。メンバーや、日本チームを支えたサポーターの目には涙が浮かんだ。審査委員長は「1位から
3位までは、わずかな差だった。ディティールへのこだわりが、勝敗の分かれ目になった」と語った。
そんなパン職人世界一の日本チームに、パン作りの老舗「神戸屋」は2人の代表を出した。店頭には、日本チーム優勝の
ポスターが貼られた。
そして店では、畑仲さんが開発したパンや、長田さんが開発したパン、ワールドカップ出品作品も売られている。
長田さんが勤めている店の人は「優勝したというのは、きょう聞きました。すごくうれしいです」、「パンに対する
こだわりもすごく持っている人なので。練習に練習を重ねて、今まで大変な思いをして、ワールドカップに臨んでいました
ので」などと語った。
長田さんは「自分の納得いくパンになるように、勉強して、努力していきたい」と語った。3人の挑戦はこれからも続く。
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