【企業子宝率】 小さい会社ほど従業員が持つ子供の数が多いと判明 --企業子宝率を初めて調査
従業員に子どもが多い会社は、子育てしやすい職場環境にあるのではないか--。子育てをしながら安心して
働ける職場作りに取り組んできた福井県は昨秋、県内の中小企業を対象に、従業員にどれぐらい子どもが
いるかを示す「企業の合計特殊子宝率(愛称:企業子宝率)」を全国で初めて調査した。
福井県は、「ふくい3人っ子応援プロジェクト」や「放課後子どもクラブ」の充実など、子育てしながら
安心して働ける環境づくりに努めてきた。従業員の子供が多い会社は、子育てしやすい職場環境に
あると考え、昨年9月〜10月末、県内の中小企業297社を対象に「企業子宝率」を調べた。「企業子宝率」は、
合計特殊出生率に倣い、従業員の人数と年齢、従業員が持つ子供の人数とそれぞれの年齢から算出した。
上位50社の平均は1.7。2.0以上だった上位7社(平均2.19)は、従業員50人未満で、社内のコミュニケーションが
十分に取れているため、現場の判断で、育児のための遅出や早退などがしやすい環境になっていることがわかった。
「企業子宝率」が最も高い2.48だった岡本ペンキ店(敦賀市、従業員19人)は、事業所ごとに置いた責任者の
承認で、遅出、早退に柔軟に対応。2.31の社会福祉法人松文保育園(勝山市、従業員20人)は、担任をもたない
保育士を置き、急な保育士の休みに対応していることや、勤務時間外の会議や研修は、子供の状態を見ながら
参加を決められるようにすることなどで、子育てに配慮している。
一般的に子育て支援は、大企業で進んでいて、中小企業では遅れているという認識が強い。しかし今回の調査では、
従業員規模が小さくなるほど企業子宝率が高くなるという結果が出た。監修した内閣府男女共同参画会議専門委員の
渥美由喜氏は、「社内ルールの運用などの権限を現場に持たせ、零細企業を見習って企業の風通しをよくしていけば、
大企業でも子宝率は上がっていくはず」と指摘する。
◎福井県 「企業の合計特殊子宝率(愛称:企業子宝率)」の調査結果を発表しました
http://www.pref.fukui.jp/doc/rousei/shokubakankyou/kodakararitu.html ◎
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120305-00000001-joblabo-soci