3400軒分のクリーンエネ 甲府・米倉山太陽光発電所が運転開始
“日照時間日本一”といわれる地の利を生かして、甲府市下向山町の県有地に、東京電力が建設した「米倉山太陽光発電所」
(最大出力1万キロワット)が27日、運転を開始した。発電は一般家庭約3400軒分の年間使用電力が賄える量に相当するという。
併設の県運営PR施設「ゆめソーラー館やまなし」も28日にオープンする。
米倉山東南斜面を覆う太陽光パネル群。1枚は97センチ×125センチ大。全面積12・5ヘクタール。12のブロックに分けられ、
パネル計約8万枚が設置されている。内陸部では国内最大規模といわれ、27日に現地で開かれた完成式典で東電の藤本孝副社長は
「サッカー場にして17面分の広さ」と紹介した。藤本副社長はまた「(福島原発事故後)被災者への対応、経営の立て直しを進めているが、
電力の安定供給は大きな問題」としたうえで、当初25年度末完成予定を2年前倒しして、昨年9月から試験運用を開始し、「きょう米倉山で
運転を開始することができた」と語った。
発電所運転開始にクリーンエネルギー先進県を目指す横内正明知事は「クリーンエネルギーのシンボル的施設として建設された。
東京電力では大事故(福島原発事故)があったにもかかわらず前向きな姿勢を取っていただいた」と話し、完成を前倒しした東電の努力に
謝意を表した。
28日オープンのPR施設「ゆめソーラー館やまなし」(287平方メートル)では、太陽光・小水力発電、燃料電池など再生可能エネルギーを
映像やパネル、実機展示で楽しみながら学習できる。館内で消費するエネルギーは太陽光や地中熱を利用している。横内知事は「多くの人に
見てもらい、クリーンエネルギーの重要性を認識し活用しようという意欲を高めていただきたい」と活用策を話した。「ゆめソーラー館やまなし」は
入館無料。開館時間は午前9時半〜午後4時半。月曜日休館。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120128/ymn12012802070000-n1.htm