沖縄 評価書審査で厳しい意見
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画を巡り国がまとめた環境影響評価書に対する知事の意見を作成するため、
沖縄県は、審査会の会合を初めて開き、出席した委員からは、「評価書は環境に与える影響を客観的に評価してない」
などと厳しい意見が相次ぎました。
この審査会は、普天間基地の移設計画を巡り国が提出した環境影響評価書に対して有識者の意見を聞くため沖縄県
西原町で初めて開かれました。最初に県の担当者が概要を説明し、以前提出された「準備書」には盛り込まれていなかった
垂直離着陸輸送機、MV22オスプレイの配備が評価書に明記されていることなどを話しました。これに対し委員からは、
「航空機が出す低周波音について『運用を始めたあとに苦情があれば調査する』としているが、環境への影響を予測するという
本来の役割を果たしていない」などと厳しい意見が相次ぎました。また、審査会の会長で沖縄国際大学の宮城邦治教授は、
「環境に与える影響や負荷を客観的に評価しておらず、評価書の信頼が問題になる」として、厳しい知事意見を作成するよう求めました。
沖縄県では、こうした審査会や一般からの意見募集を行ったうえで評価書に対する知事の意見を作成し、3月下旬までに
国に回答することにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120119/k10015401681000.html