前田元検事「検察は証拠隠し」
資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪で強制起訴された民主党元代表
小沢一郎被告(69)の東京地裁(大善文男裁判長)での公判は、十六日で十回目となった。証人として、大阪地検特捜部から
応援で捜査に加わった前田恒彦元検事(44)=証拠改ざん事件で有罪判決、受刑中=が出廷。「検察には証拠隠しや
事件の見立て違いがあった」と東京地検特捜部の捜査を痛烈に批判し、検察改革に対する持論を展開した。
前田元検事 「検察には証拠隠しがあった」
この日、前田元検事は事件に関する直接のやり取りからしばしば離れ、自分のせいで信頼を失墜させた検察の内情を暴露しながら、
検察改革論を述べた。
前田元検事 「想定と違う話が出たら調書にせず、取り調べメモとしてワープロでまとめ、捜査班内で配る。裁判では弁護側に開示されない。
手書きのメモは最高検の通達で保管義務があるが、取り調べメモは対象外で廃棄する」
証言によれば、陸山会事件でも建設業者から聴き取った内容をまとめた取り調べメモが作られた。だが一億円を渡したとする
水谷建設(三重県桑名市)以外は「小沢元代表側に現金を渡していない」という業者ばかり。
取り調べメモは強制起訴を決めた検察審査会(検審)の目に触れなかった。「検審もそういう話を知っていれば…」と前田元検事。
検察があえて、検審に起訴を促したという見方をにじませた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011121702000017.html?ref=rank