近畿労働金庫地域共生推進室と関西NGO協議会は28日、ディーセントワーク(働きがいのある人間
らしい仕事)をテーマにした公開セミナーを、大阪市西区の近畿労働金庫本店で開催した。
労働組合関係者やNPOの関係者ら約100人が参加した。
講師を務めた林雅彦・ILO(国際労働機関)駐日事務所次長は、ILOが必要となった理由について
「(企業が)国際競争に勝つために労働者が悲惨な働かされ方をしていた。世界で同じ基準をつくらない
といけなかった」とし、ディーセントワークの重要性を説いた。
ディーセントでない仕事としては「質の低い非生産的な仕事、不安定な所得の仕事、権利が認められ
ていない仕事」などを挙げ、「仕事の創出、仕事における権利の保障、社会的保護の拡充、社会対話の
促進と紛争解決」をディーセントワークの四つの目標と説明した。
パネルトークもあり、近畿労金とNPO法人「アクセス」(京都市)が連携し、大阪市職員労働組合の協力を
得て取り組んだプロジェクト「心のそしな」が紹介された。
預金契約時の粗品分の金額でフィリピンの子どもたちの給食代を賄う事業で、保護者が給食を作るため、
子どもたちの栄養状態の改善に加え保護者同士の絆が深まり、協力して生け垣をつくった事例などが報告
された。
大阪日日新聞
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/111130/20111130021.html