スイス・ジュネーブにある欧州原子核共同研究機構(CERN)から2011年9月、454マイル(約730キロ)離れたイタリアの国立核物理学研究所(INFN)グランサッソ研究所にニュートリノビームが発射され、
真空状態の光速より地球上で0・0025%速く飛んだらしいことが分かった。古典物理学でこれまで議論の余地がなかった根底は、この実験が再現可能となれば揺らぐことになる。
アインシュタイン理論は事実上、光速より速い未特定の素粒子の存在を許すことになる。これら素粒子はタキオン(tachyon)と呼ばれる。
しかし、そのような理論上のタキオンを情報伝達媒体として利用する可能性はない。アインシュタインによる最大限の情報スピードは、光速までと厳しく限定されている。
そのような検出可能なニュートリノビームの劇的解釈は、ニュートリノが実は光速の限界を超える情報速度ではないタキオンかも知れないというのでは発見とは言えない。
超新星爆発の観測は、これら宇宙の破壊的結末によるフォトンの飛来以前の長い年月にニュートリノビームを記録しなかったので、CERNの実験にはまさに慎重な考慮を必要とする。
超新星1987aから発したニュートリノは、東京大学宇宙線研究所神岡核子崩壊実験の素粒子観測装置で観測された。
ニュートリノは、超新星爆発の光が地球上に到達する僅か3時間ほど前に到達した。それは光が短時間だが超新星に捕捉されるという事実があるためである。
このことはニュートリノが光速とむしろ同じように飛ぶことを示唆するものである。CERNの実験結果が正しいとすれば、ニュートリノは超新星爆発前の数時間というより数年前に到達していなければならなかった。
真空状態でのアインシュタインの光速の限界および必要とする相対的質量増とその結果としての無限大エネルギーが理由でバリオン質量がこの限界を超えられないというアインシュタインの前提条件に対して、
今回の外見上の実験的矛盾について2つの極めて単純な説明がある。
(略)
http://www.nejinews.co.jp/news/business/archive/eid4127.html