有害鳥獣として農産物への被害が増加しているイノシシを有効活用しようと、
県は十日、富山市新総曲輪の県民会館で、イノシシ肉を使ったジビエ(狩猟による野生獣肉)料理の試食会を開いた。
料理店や狩猟の関係者、レシピ考案者ら六十人が出席し、臭みをうまく消した料理を味わった。(山田晃史)
募集したレシピから選ばれた十二品のうち、肉が軟らかくなるまで煮込んであるイノシシ肉の昆布巻き、加積りんごとの赤ワイン煮込み、
麻婆風煮込み、ジビエストロガノフ、豚まん、おでんの六品が並んだ。
おでんのレシピを考えた高岡市の主婦輿水奈緒美さん(44)は「臭みを消す工夫がしてある。豚肉と同じイメージで料理すれば、おいしく食べられる」と皿に手を伸ばした。
県内のイノシシによる農産物被害は二〇〇六年度の二百七十八万円から、一〇年度は四千百五十一万円と十五倍に増加。捕獲頭数も六十八頭から七百四十五頭と十一倍に増えた。
県は野生鳥獣肉の衛生や品質確保のガイドラインを策定中で、流通や加工施設を検討し、ジビエ料理の普及を目指す。
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20111111/CK2011111102000160.html?ref=rank