大震災の衝撃波、宇宙の入り口に届いた 京大など観測
2011年11月3日11時0分
東日本大震災が起こした大気の波が高度約300キロ付近にまで到達していたことが、
独立行政法人・情報通信研究機構(東京都)と京都大、名古屋大が共同で実施している
観測でわかった。神戸大で3日から始まる地球電磁気・地球惑星圏学会で発表される。
同機構の津川卓也・主任研究員によると、東日本大震災の振動は、震源付近で地面の
揺れや津波だけでなく大気の波も起こし、約7分後には宇宙の入り口である高度約300
キロ付近の電離圏に到達。到達地点の「電離圏震央」を中心として電離ガス(プラズマ)の
波が同心円状に広がる様子が約3時間にわたって観測されたという。
国土地理院が国内に1200カ所持つ全地球測位システム(GPS)の受信地点を活用して
観測。2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震などでも同様の現象が観測されたが、
全体を詳細に観測できたのは今回が初めてという。
http://www.asahi.com/science/update/1103/OSK201111020198.html