スレタイ:線路と道路の両方を走れる車両が徳島に登場
徳島県は先月31日、阿佐東線(海陽町―高知県東洋町、8・5キロ)で導入を検討している線路と道路の両方を走れる車両「デュアル・モード・ビークル」(DMV)の夜間走行試験を16〜18日に実施すると発表した。
19日には宍喰駅(海陽町)のイベント広場でDMVが展示される。
試験は県や海部郡3町などでつくる「阿佐東地域公共交通懇話会」が16、17日の午後10時から翌日午前5時にかけて行う。DMVはJR牟岐駅(牟岐町)から宍喰駅の車庫までの片道約20キロの区間を、線路と国道55号で往復する。
DMVを開発しているJR北海道から車両を借り、走行速度を変えながら車輪にかかる圧力や振動の大きさなどの数値を測定。安全性や乗り心地を検証する。
試験では一般客は乗車できないが、来年1〜3月に、公募した客を乗せたデモンストレーション走行が行われる予定。
DMVは定員28人。マイクロバスをベースに改良し、車のタイヤと鉄道の車輪を併せ持つ。車両価格は一般の鉄道車両に比べて安く抑えられ、既存の鉄道施設をそのまま使える。JR北海道が2004年に開発し、実用化を目指している。
1992年の営業開始以降、阿佐東線は毎年、赤字続き。集客力アップにつながる新しい観光の目玉として国や徳島、高知両県などが走行試験の事業費計5000万円を拠出した。
19日には、宍喰駅イベント広場と車庫で、DMVのバスや列車へのモードチェンジの実演や、鉄道用品の販売などがある。問い合わせは阿佐海岸鉄道(0884・76・3701)。
(2011年11月4日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20111104-OYT8T00217.htm?from=yolsp