>>160 昭和61年(1986)4月、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故は当社にも大きな影響を及ぼしました。
西ヨーロッパ諸国では「味噌は放射能障害に効果がある」という説が広まって注文が殺到、
それまで月間2〜3トンだった輸出量が、6・7・8の3ヶ月には平均14トンにもなりました。
このことは、ヨーロッパで放射能に対する味噌の効能が知れ渡っていたことの証明のひとつです。
事実、事故後ヨーロッパでは、英国で出版された長崎原爆レポート「ナガサキ・1945」という本が
売り切れになったと言われています。この本は、秋月辰一郎氏の著作が現地語に翻訳されたもので、
それを読んだ人たちが、味噌を買いに走ったといわれています。
秋月氏自身は長崎原爆の被爆者で、聖フランシスコ病院長を務め、
原発事故当時は同病院顧問、長崎平和推進協会理事長でした。
「玄米飯に塩を付けて握り、濃い味の味噌汁を作り毎日食べる」という栄養論を述べました。