http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2836362/7967266?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics 米国小児科学会(American Academy of Pediatrics、AAP)は18日、
2歳未満の子供にはテレビを見させるべきではないとする指針を発表した。1999年に出した前回の指針を改定した。
学会は、子供のテレビ視聴に関する50以上の研究のうち、テレビ視聴が言語発達の遅れに結び付く可能性を示したものが複数あると指摘している。
学会は、親のテレビ視聴が子供に悪影響を及ぼす可能性についても警告している。指針をまとめた小児科医のアリ・ブラウン(Ari Brown)氏は、AFPの取材に対し、「テレビがついていると、
親はあまりしゃべりません。子供のおしゃべりの時間が短ければ短いほどその子の言語発達が遅れるという科学的証拠もあるんです」と話した。
なお、指針が対象とするのは、ビデオゲームなどのインタラクティブ(双方向性)なゲームではなく、テレビやパソコン、携帯電話などで受動的に眺めるメディアだ。
「今回の指針は、メディアが2歳未満の子供にネガティブな影響を及ぼしうることとポジティブな影響はあり得ないことを、これまで以上の証拠により示している」と、学会は述べている。
■乳幼児向けDVDが脳の発達阻む?
ブラウン氏は、指針の改定は0〜2歳児をターゲットにしたDVDが爆発的に増えている現状からも必要だったと話した。「良い内容のものも確かにありますが、
『セサミ・ストリート(Sesame Street)』でさえ2歳未満にとっては理解できない内容で、学習を促すようなものではありません」
米国では、子供の3人に1人が3歳までに自分専用のテレビを持つ。また、乳児および未就学児向けのDVDは年間2億ドル(約150億円)の利益を生み出す一大マーケットとなっている。
学会は、「乳幼児向けビデオのベストセラーの4分の3は明確に、あるいは暗に『教育用』をうたっているが、
2歳未満の子供に教育的メリットがあるかは実証されていない。脳の発達には、電子メディアにさらされるより自由に遊ぶことの方が効果的だ」としている。