柳川市出身の詩人・北原白秋をしのぶ「白秋献詩」(柳川市教委など主催)の入賞者が決まり、
最高賞の文部科学大臣賞に大牟田市立松原中2年の渡辺圭二郎君(13)の「盛夏」が選ばれた。
白秋献詩は毎年、全国の小学生、中学生、高校・一般の3部門で募集しており、今年は7835点の応募があった。
宮城県などの東日本大震災の被災地から被災体験をつづった作品も多く寄せられたという。
昨年、最高賞受賞者が出たミュンヘン(ドイツ)からは日本語補習授業校生徒などの21点が寄せられた。
渡辺君の作品は7月、「人間以外で今、暑い思いをしているものは何だろう」をテーマにした国語の授業で創作。
「窓の外の大きな木を見ていて、イモムシの姿が浮かんだ。後は、頭に浮かんだものを一気に書いた」という。
審査委員は「一度読んだら忘れられない強烈な個性がある。応募作の中で、最も白秋詩に近い作品」と評価。
渡辺君は「本当にうれしいです。あの暑かった授業を思い出します」と喜んでいる。
白秋の命日にあたる11月2日に表彰式があり、渡辺君と県知事賞受賞者の計4人は、式場で作品を朗読する。
県内の他の特選受賞者は次の通り。 (敬称略)
【県知事賞】石橋知怜(松原中2)古閑理(三池高1)【県教委賞】松本穂香(大牟田中1)
松藤真理子(伝習館高2)【伝習館三稜会賞】松本良子(柳川市)【西日本新聞社賞】藤吉可論(東宮永小1)
檀知里(昭代中3)江良ももこ(県立特別支援学校・福岡高等学園1)【RKB毎日放送賞】梅野郁美(県立福岡視覚特別支援学校3)河野由梨(大牟田高1)
=2011/10/01付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/266152