裁判所「女性のくせに車を運転しただと?10回の鞭打ち刑じゃ!」
[ジッダ 27日 ロイター] 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは27日、サウジアラビアの裁判所が、
当局の許可なく車を運転した女性1人に10回のむち打ちの刑を言い渡したと発表した。
同国では25日にアブドラ国王が女性に参政権を与えると発表したばかり。
サウジアラビアでは女性の運転を直接禁じる法律はないが、運転するには国内で発行された免許の取得が義務付けられており、
免許の発行は男性に限られているため、女性が運転することは法律違反とされる。
アムネスティは声明で、「女性に地方議会選挙での参政権を認めることは良いことだが、
行動の自由の権利を行使しようとすることでむち打ちの対象になるのなら、
国王が掲げる『改革』が達成できるものは非常にわずかだ」と強く批判。
同団体によると、車を運転した別の女性2人も起訴されているとみられる。
判決を言い渡された女性の1人ナジュラ・ハリリさんはロイターに対し、国王に抵抗した容疑で25日に取り調べを受け、
再び運転をしないとする誓約書に署名したと述べた。ハリリさんは、抵抗するためでなく、
必要に迫られたために車を運転したと説明している。
同国では5月、ツイッターやフェイスブックなどを通じて女性の運転禁止に抗議する運動が行われた。
問題なく運転できたとする女性がいた一方で、警察に捕まり、二度と運転をしないよう署名をさせられた女性もいたという。
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-23386520110928