既に見てきたように、若者たちの性行動はメディアに大きく左右されている。学校の性教育も、メディアの前では有効性を確保できていない。
関東地方の私立大1年、テツオは学校の性教育で、コンドームの必要性を知識としては学んだ。だが実際は、コンドームが手元になくても性交をしてしまう。
「大丈夫じゃないかと思ってしまうんです。根拠はないけど、なんとなく。AV(アダルトビデオ)を見ていても、コンドームをつける場面はほとんどないですし」
ある男子大学生は、母親から「現実はAVとは違うんだからねといわれ、AVが演技だと初めて認識した」と明かした。
AVでしばしば出てくる膣外射精を有効な避妊法と誤認している者も多い。筆者が危険性を知らせると「新聞やテレビで、性行為に伴うリスクをもっと発信してほしいですね」とテツオ。
一般メディアも、性をタブー視せず、正しい性知識を提供するべきだと感じたようだ。「性病とか、望まない妊娠とか中絶と、
常にそういう危険と隣り合わせであることを、もっと知るべきかなと思います」
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110815/dms1108150931006-n1.htm