陽水「もう誰も音楽にお金なんか払わないよ」 ユーミン「音楽に金払う事自体間違ってたのかも」

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@涙目です。(静岡県)

3年間にわたってお届けした松任谷由実さんの対談企画「yumiyoriな話」。今回で最終回を迎えることになりました。

松任谷(以下M) 今回、最終回なんだけど、陽水さんとの対談は、ラジオなどで話が来ても温存してるところがあったの。
井上(以下I) 切り札として? 光栄に思います。

M 私が馬車馬のように働いていたバブル後期頃、プライベートな場で、「あなたも終戦工作が大変ね」って言ったの覚えている?
I そんな生意気言いましたかね。
M 「終戦工作なんてしないよ。競走馬のように玉砕するんだから」と、返した覚えがあって。その終戦工作って、どういう状態を指すのか聞きたかった。
I やっかみもあって、まあ、「とてもステキですね」なんて言いながら、ちょっと意地悪を言いたくなったんでしょうね。

M 自分でそう言っちゃうことが、逆に大人の余裕を感じるね。まさしくご自身で終戦工作したかったり、したかのような局面があったのかなと思ったの。
期せずして今日は、初めて100万枚という壁を破った陽水さんと、何年後か200万枚の壁を破った私。時代の体感温度でいうと、その100万、200万と、
宇多田ヒカルさんの800万とは同じ衝撃だったりする。
I そうでしょうね。CDだよね、200万。いいねえユーミンは現代人で。僕、レコードだったから。

M だから、手に入れる手間暇を考えると、100万の重みがより増します。そして、この配信の時代。
I もう、誰も音楽にお金なんか払わないですよ。連想するのはね、ブラジルで、欧米で作ったエイズの薬を使うには特許料を払わなきゃいけないんだけど、
ブラジル政府は「目の前の貧しい人を助けるほうが先でしょう」と、特許を認めなかった話ね。確かに著作権なんて、西洋のある種の文化ですよね。絶対というわけでもない。

M 音楽にお金を払うこと自体が間違ってたのかもしれない。19世紀の頭頃に出版社ができ、楽譜というものを売り始めてね。
I もちろん、ある種の発展というのはあったんでしょうけど、「発展ってどうなの?」っていう時代に来てますからね。

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/yumiyori/20110805-OYT8T00743.htm