首都圏の私大2年生、マホはある夜、男友達のヨシトの家に遊びに行った。その場には男女の友達6人がいて、一緒に飲んだ後、雑魚寝した。
眠っているとき、マホは体に重みを感じて目が覚めた。ヨシトがのしかかってきていた。ふざけているのかと思い「いやだ」と小声で言ってマホはヨシトをけった。それでもやめない。
「他の友達にばれると面倒くさいから大きな声は出せなくて。ぶん殴って『帰るわ』と言ってタクシーで帰りました」
翌日メールが来た。「何をしたか覚えていない」と書いてあったが、無視した。それ以来、連絡は取っていない。
「友達だと思っていたし、他にも人がいるって言うから警戒していなかった。ショックだった」
顔見知りの相手による合意のない性交渉は「デートDV(ドメスティックバイオレンス)」の一つ。「家に来たらOK」という誤解はDV被害に直結する。
米国の大学に留学していたハルカ(20)は知人の日本人男性に「料理をごちそうしよう」と誘われ、部屋に行った。不慣れな土地で相談にのってくれ
る「兄のような存在」だったから安心していた。
食事の後、一緒に映画を見ていたら、部屋の照明が暗くなり、彼の体がすぐそばに来ていた。
「私は初めてだったので、彼が何を求めているのか、何が起こっているのか、全く分かりませんでした」
男性は避妊具を着けていなかった。それからすぐ、ハルカは日本に帰った。「生理が少し遅れたので、とても心配になりました。
結局、妊娠はしていなかったけれど、親にも友達にも言えなかった」
大学1年のマリナは「映画のDVDを見よう」と誘われ、同じクラスの男子の家に遊びに行った。画面を見ていると、背後にいた彼の手が体に触れてきた。
「彼は『大丈夫だから』とだけ言って。少し抵抗したけれど聞き入れてもらえず、仕方なく許しました。でも全然幸せじゃなかった」 (メディア・ジャーナリスト 渡辺真由子)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110801/dms1108010906000-n1.htm