在イラン韓国大使館の関係者は「ペルシャ帝国の子孫という自負心が強いイラン人にとって、同様の長い歴史を持つ韓国のドラマには共感を覚える」と説明する。
ドラマに登場する、年少者は年長者を敬い、年長者は年少者を慈しむという韓国の「長幼の序」「忠義」「孝行」がイラン人の情緒にも共通しているということだ。
また、韓国の時代劇では女優が肌を露出させるシーンがほとんどないため、保守的なイランの検閲も問題なく通過する。
だが昨年、イランの宗教指導者が「イランの歴史にもいいコンテンツが多くあるのに、韓流ドラマに熱狂する人が多すぎる」と厳しく忠告したことにより、韓流ドラマブームはひとまず落ち着いた状態だ。
しかし、在イラン外交関係者は、この小康状態が長続きするとは考えていない。「また面白い韓国ドラマが入ってくれば、イランの人々は真っ先にテレビの前に集まると断言できる」と話す。
イラン文化イスラーム指導省のモハマド・モマンジャデ次官は「韓国は悠久の歴史を持つ東洋の文明国という点で、イランの人々は共感を感じる。両国間の文化コンテンツ交流をさらに深めていきたい」と話している。