本年度のカンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞。あの伝説の巨匠テレンス・マリックが監督。
ブラッド・ピット、ショーン・ペンなど硬派な演技派が出演を熱望。もちろん本国での評価も高い。
とくれば、観る前から否が応でも期待が高くなる。が、その期待は裏切られなかった、さすがの話題作。8月12日(金)全国ロードショー
ストーリーの舞台は1950年代、テキサス中央部の田舎街。力こそがすべてと信じる父(ブラッド・ピット)と
純真な愛に満ちた母(ジェシカ・チャスティン)の間に生まれたジャック(ハンター・マクラケン)は、
二人の弟と幸せに暮らしていた。が、次第に厳格な父への反感を募らせていき、それはジャックのその後の人生に大きく影響していく。
時は流れ、実業家として成功したジャック(ショーン・ペン)は人生の岐路に立ち、心に深い喪失感を抱く。
そして子供の頃の父との確執の意味をたどろうとする...。
この映画をより楽しむためには、テレンス・マリック監督がどういう人かを前もって知っておいたほうがいい。
1943年にイリノイ州で生まれ、ハーヴァード大学とオックスフォード大学で哲学を学び、マサチューセッツ工科大学で教鞭をとる。
その後、映画教育の名門アメリカン・フィルム・インスティテュートで学び、映画製作の道へ。
そう、監督は、映画業界にはあまりいない哲学者で、かなりなインテリなのだ。ドイツの哲学者ハイデッガーを研究し、
"自然と人間"というテーマを主軸とした作品が多く、圧倒的な自然の力を映した映像と、
その摂理と時に対話し時に抗う人間を描く対比はどの作品にも見て取れる。
代表作は「天国の日々」「シン・レッド・ライン」「ニュー・ワールド」など、5作の長編映画のみ。
「天国の日々」の興行的な失敗以降、映画界から姿を消したが20年後に「シン・レッド・ライン」で再び脚光を浴びた。
この映画にはショーン・ペン、ジョージ・クルーニーなど名だたる俳優達が彼の作家性を支え、
破格のギャラで出演していたらしいが、ハリウッドにはそういう懐の深さがある。
寡作ではあるが、数多くの著名な映画人たちが彼を崇拝し、この鬼才の、実直なまでの映画製作を支えてきたようだ。
以下ソース
http://celebrity.aol.jp/2011/07/29/tree-of-life_ys006/