「女性器は加齢ともに位置が変わっていく」婦人科女医が解説
http://www.news-postseven.com/archives/20110718_25083.html セックスの相性を称して、「体が合う」「合わない」というが、婦人科医の松村圭子医師によると、「実はその多くは誤解によるもの」だという。
気持ちのいいセックスのためには、まず男性がパートナーの女性器が「上つき」か「下つき」かを正確に知る必要がある。
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女性は自分が「上つき」か「下つき」か、意識していない人がほとんどでしょう。見た目ではわかりませんし、他の人と比較することも、まずありませんから。
女性が仰向けに寝て、足を広げた状態で、膣入口が恥丘側に近ければ「上つき」、肛門側に近ければ「下つき」ということになります。
それを踏まえて、まず知っておきたいのは、位置が年齢によって変化するということです。
小さな女児の場合、直立した状態で外性器が確認できるほどの「上つき」です。それが女性として成熟し、お尻の筋肉が発達するに従って、しだいに「下つき」になっていきます。
40代までの女性では、上つき率は約4分の1だけで、多くの女性が下つきです。
ところが加齢とともにヒップが下がり、それに伴って膣壁が押し上げられ、しだいに膣入口が上がってきます。40代以上になると、上つきと下つきの割合はほぼ半々になるのです。
膣入口の位置が変われば子宮口に向かう膣壁の角度も異なります。それによって適切な体位も変わってきます。上つきは膣入口が上のほうにあり、子宮に向かう膣壁の角度が下に向かうので、
正常位のほうが楽。逆に下つきは膣入口が下のほうにあり、膣壁の角度が上に向かっているのでバックのほうが楽ということになります。
ですから女性が若いうちはバック、40代後半以降は正常位のほうが向いているといえます。こうしたことを知らないと、女性は性交痛が生じたり、男性はスムーズに挿入ができないことになります。
また、女性だけでなく男性も年齢とともに勃起の角度が変わってきます。しだいに挿入角度が浅くなり、奥まで届きにくくなるので、体位の工夫はよりいっそう大事になるのです。
※週刊ポスト2011年7月15日号