金曜特別ロードショー ジブリ4時間スペシャル 第2部 ゲド戦記
7月15日 20:30〜22:54
製作:2006年 日本
監督:宮崎吾朗
出演:<アレン> 岡田准一、<テルー> 手嶌葵、<クモ> 田中裕子、<ウサギ> 香川照之、<テナー> 風吹ジュン、<ハジア売り> 内藤剛志、<女主人> 倍賞美津子、<王妃> 夏川結衣、<国王> 小林薫、<ハイタカ(ゲド)> 菅原文太
解説・みどころ
宮崎駿もアニメ化を熱望したアメリカを代表するファンタジー作家、アーシュラ・K.ル=グウィンによる原作を独自に再構成した意欲作。
世界のバランスが崩れ、生きるすべての者が「自分」を見失いつつある世界が舞台だ。自らが生みだした闇に脅え、父王(小林薫)を殺した青年・アレン(岡田准一)と、顔にあざを持つ少女テルー(手嶌葵)。
偉大な魔法使い・ハイタカ(真の名はゲド。声は菅原文太)に導かれ、2人が世界を救うために悪の魔法使い・クモ(田中裕子)に立ち向かう! 恐怖や憎しみの連鎖が生む心の闇。
その闇に光を当てることができるのは、自らの成長でしかないという思春期の青年に向けた普遍的なテーマを、内向的なアレンの心象風景に沿って丁寧に描き出している。
若い才能を育てたいという思いから、宮崎吾朗監督がかつての“マンガ映画”の画の動きを追求。冒頭の竜の飛行シーンや、塔の底が抜けるクライマックスなど、見どころが満載だ。
パステル調の「海がきこえる」と油絵のような「ゲド戦記」では、一見作風も物語のテーマも異なるように見えるが、実は大きな共通点が。
主人公がちょっと屈折した思いを抱いている思春期の少年少女であること。美しい海を舞台にしていること。原作者が女性であること。
そして鑑賞後にスッキリと前向きな後味を与えてくれること。そんな2作品を同時に見比べることができるというのは、ジブリファンにとって非常に幸運な出来事に違いない。
http://www.stv.ne.jp/tv/sugoikin/roadshow/index.html?idno=20110610103053