熊野本宮館が開館2周年イベント 鯨踊の披露や講演
和歌山県田辺市本宮町の世界遺産熊野本宮館(松本純一館長)は3日、同館多目的ホール
で、開館2周年と「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録7周年を記念するイベントを開
いた。世界遺産クイズや「三輪崎の鯨踊」の披露、講演会などがあった。
午前は「映像で巡る参詣道」と題した高野山町石道の紹介や世界遺産についてクイズで学ぶコ
ーナーがあった。午後は、県指定無形民俗文化財の「三輪崎の鯨踊」の披露があり、三輪崎郷
土芸能保存会のメンバーが、鯨を捕る様子をテーマにした「殿中踊り」と「綾踊り」を見せた。
勇壮な踊りに、集まった観客は写真を撮ったり、拍手を送ったりしていた。講演会では、兵庫県
立歴史博物館館長補佐の小栗栖健治さんが、熊野比丘尼が死後の世界を説いた「熊野観心
十界曼荼羅(まんだら)」をテーマに、その魅力などを語った。
松本館長は「開館以来、多くの来館者に恵まれ、大変うれしく思っている。今後も企画展示な
どさらなる充実を図っていきたい」と話した。
同館は田辺市が世界遺産の熊野本宮大社近くに建設。2009年7月3日にオープンした。開
館以来、2年間の来館者数は約29万4千人。紀州スギをふんだんに使った温かみある建物で、
世界遺産熊野地域の紹介、情報発信をしている。
http://www.agara.co.jp/modules/tokushu/article.php?storyid=213451