播州日記:国際舞台へ /兵庫
加古川東高2年の松本岳大さん(16)が6〜10日にフランス・リールで行われる世界ユース陸
上競技選手権大会の代表選手37人に選ばれ、1日出発した。公立で県内屈指の進学校であ
る同校では、快挙と言っていい出来事だ。出発前、同校OBでもある樽本庄一・加古川市長を
表敬訪問した松本さんを取材した。
私は今春まで大阪本社のスポーツ事業部で勤務し、年末の全国高校駅伝競走大会(京都市)
も担当していた。その際に多くの選手から感じた韋駄天(いだてん)のイメージを持って、市の
応接室に入った。
ところが、意外にもひょうひょうとした雰囲気で、174センチの体を丸め、態度は終始控えめ。
聞けば、同校では朝練は禁止で、勉強をしないといけないので、「1日2〜3時間」の練習なの
だという。
陸上との縁は市立加古川中から。昨年は国体の兵庫代表(110メートル障害少年B)、先月の
全国高校総体近畿予選会では400メートル障害で優勝。日本陸連が世界ユースに選抜した輝
かしい競技歴だ。
抜き出た集中力のたまものだろうか。私は思わず「ほんま、えらいなあ!」と感心してしまった。
そんな松本さんの夢は「母校の教諭になること」といい、引率の教諭が「そんな、ちっさい、ちっ
さい」と目を細めていた。
帰国報告を楽しみに待っています。国際舞台を経験して、きっと一回りも二回りも大きく見える
ことでしょう。【高橋一隆】
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20110704ddlk28070246000c.html