仮設住宅、早くも雨漏り・アリ侵入…苦情相次ぐ
震災被災者が入居する仮設住宅で、苦情が相次いでいる。
岩手県釜石市では24日現在、約1500世帯が入居しているが、建材の継ぎ目にすき間が空き、雨漏りがしたり、アリが入ってきたりしている。
梅雨や猛暑の中、仮設住宅で快適に過ごせるのか。入居者に住宅内部を見せてもらった。
「うわぁ、すきまから外が見える。虫も入ってきそうだし、冬の寒風に耐えられるか不安だな」。
22日午後、入居先となる釜石市天神町の仮設住宅を訪れた泉和子さん(66)は、不安げな表情でつぶやいた。
新居は、床と壁の継ぎ目から地面が見え、壁には1メートルを超える亀裂が走っている。
すぐに市都市計画課に連絡した。「早期に直す」と答えたが、補修時期については明言しなかった。
室内には建材や塗装の匂いがこもる。
気分が悪くなったという泉さんは「母親(92)の体調を考えると、徹底的に換気して、臭気を抜かないと住みにくい」と、入居をとりあえず7月1日に延期した。
虫の侵入も悩みの種だ。同市上中島の仮設住宅に住む窪田カツさん(78)は今月上旬、床を一列になって歩く数十匹ものアリを見て驚いた。
3日間留守にし、戻った時のことで今も忘れられない。
同地区の仮設住宅では5月上旬から、体長数ミリのアリが大量に侵入。
窪田さんも家中のすき間に粘着テープをはり、アリを見つけては殺虫剤を吹きかけた。
業者が敷地内に薬剤を散布して激減したが、「今も毎日数匹のアリが入ってくる。不衛生だし、ほかの虫が入ってこないかも心配」と落ち着かない様子。
梅雨を迎え、大きな心配事は雨漏り。同市中妻町の仮設住宅に住む無職小野寺直三さん(74)は、4月の大雨時、室内に入り込んだ雨水に困った。
窓枠と壁のすき間が空いていたのだ。
滴り落ちた雨水は、床で半径50センチほどに広がった。
以下ソース
ttp://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110625-OYT1T00178.htm