2011年06月24日10:15
東日本大震災と福島第1原発事故の影響で風評被害に苦しむ東北地方を元気づけようと、
岐阜女子大学家政学部健康栄養学科の4年生3人が、東北にちなんだ食材や郷土料理を
使った弁当を開発した。高齢者食などの宅配を手掛ける「エム・シー・システム」(本巣郡
北方町)の協力で7月8日、夕飯用に販売する。学生たちは「お弁当を食べて、あらためて東北の食材に目を向けてほしい」と訴えている。
その名も「がんばろう!東北弁当」。柔らかな牛タンを乗せた「牛タン飯」、岩手県で汁物
に入れる南部せんべいを煮物にした「東北名物煮」、漁業が盛んな土地柄をイメージした
スズキやホタテの塩焼きのほか、笹かまぼこやずんだもち、ジュンサイなど東北にちなんだ食材をふんだんに盛り込んだ。
味付けにも工夫が光る。東北地方で有名なクルミを使った「ほうれん草のくるみ和え」は、
岐阜県民の舌に合わせたみそ風味。枝豆やコーンを入れた寒天寄せは酢をきかせ、夏らしい
さっぱりした味わいだ。
考案したのは、同学科の藤田昌子准教授の下で学ぶ高山舞美さん(21)、橋本華子さん(21)、
塚本有寿佳さん(21)の3人。カロリーや栄養バランスに配慮しながら試作を繰り返し、1カ月がかりで献立を決定した。
高山さんは「お弁当を通して、何か少しでも貢献できれば」、橋本さんは「東北の食材や食文化
を勉強して岐阜との違いに驚いた」、塚本さんは「容器の種類やコストなど、普段とは違うことが
学べた」と笑顔。食べる人に楽しんでもらおうと、お品書きに手作りの朝顔の折り紙と「感謝」の
文字を添えた。
弁当は1500円(税込み)。同社が配達する。
岐阜新聞
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20110624/201106241015_14237.shtml http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20110624/201106241015_14237.jpg 依頼400