期待していたのにつまらなかったゲーム

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1アフィブログ転載禁止(dion軍)

海江田万里経済産業相が原子力発電所の安全を宣言したが、電力各社は慎重姿勢を崩していない。
原子力事業は「地元理解があってこそ成り立つもの」(電気事業連合会の八木誠会長)で、
今回の安全宣言に立地地域が納得しなければ、新たな安全対策を求められ運転再開までさらに時間を要することになるからだ。

 電力各社は、国から求められた安全対策に取り組み、運転再開の準備を進めてきたが、地元の不安は払い切れず焦りを募らせていた。
業界は、「国が前面に立って、地元の説得にあたってほしい」と再三要望。今回の安全宣言について業界内からは「一歩前進」と評価する声も聞かれる。

 電力各社が期待するシナリオはこうだ。海江田経産相が立地地域に出向き原発の安全性を説明し、地元が納得、電力会社が運転再開に踏み切る−。

 ただ、ある電力会社関係者は、「これまで政府が言ってきた内容と変わらない。どう評価していいのか分からない」と漏らす。
全国の原発が一律に安全対策を進める中、中部電力浜岡原発だけに出された運転停止の根拠も曖昧なままだ。

 業界と立地地域の戸惑いを解消するには、「新たな基準作り」が必要だと指摘されてきた。
今回の宣言にあたり政府は同様の認識を示したが、具体的な内容には触れず、踏み込み不足の感が否めない。

 電力会社は地元自治体から了解を取り付けることができなければ、原発不信を背負いつつ社会に電力不足の不安も与えることになる。
業界は今後の国と立地地域との対話を固唾をのんで見守っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110618-00000589-san-soci