深夜のラーメンスレ

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1 ◆zzzbb2c.e6 (東京都)

復興のラーメン 陸前高田で初の飲食店再開

営業を再開した食堂「仙華園」で、中華そばの盛り付けをする店長の吉田宏さん(左手前)
Photo By 共同
 岩手県陸前高田市米崎町で8日、食堂「上海厨房(ちゅうぼう) 仙華園」が仮設のプレハブ
店舗で約3カ月ぶりに営業を始めた。東日本大震災による壊滅的な被害を受けた同市内で、飲食
店として初めて本格的に営業再開となった「復興第1号店」だ。店長の吉田宏さん(47)は
「復興の兆しがあるなと思ってもらえればうれしい」と笑顔で厨房に立った。

 午前11時の開店後、続々と訪れた客がおいしそうに中華そばをすすった。「買い物に行けば
必ず寄ったんだ。3カ月ぶりのラーメンだ」。近くには避難所もあり、多くの避難者も来店した。
中には注文を悩む人もみられ、吉田さんは「長い避難所生活で配給が続いている方にとって、自
分の食べたいものが選べるのは本当にうれしそう。それだけでも再開したかいがあったと思います」と喜んだ。

 仙華園はもともと、海岸近くの同市高田町のショッピングセンター内にあった。ショッピング
センターは震災で鉄骨などの基礎部分以外が全て流され、仙華園はほかの店舗と同様に跡形もな
く消え去った。昨年10周年を迎えたばかりだった。

 漁師から直接買い付けた海産物を使った帆立ラーメンやわかめそばなどの料理が自慢だったが、
今はかなわない。材料の調達が難しく、約50品目あったメニューは中華そばをはじめ、みそ
ラーメン、天ぷらそば、カツ丼、カレーライスなど10品目になった。それでも吉田さんは「復
興の兆しがあるなと思ってもらえればうれしい。メニューは徐々に増やしていきたい」と話している。

 吉田さんの実家はリンゴ農家。直売場として利用していたプレハブの建物が被害を免れたため、
それを店舗に改装。貯金を切り崩し300万円かけて再開にこぎつけた。

 開店セールとしてこの日から3日間は、通常400円の中華そばを半額の200円で提供する。
震災前から通っていたという市内の佐藤真由美さん(44)は「変わらない味でおいしい」と満足そうだった。
[ 2011年6月9日 06:00
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/06/09/kiji/K20110609000985490.html