山岳救助訓練が本番に 遭難の4中学生助ける 英彦山
27日午後3時半ごろ、福岡県添田町の英彦山(1200メートル)で田川署員約20人が山岳救助訓練を終えて下山したところ、
「登山中の女子中学生4人の行方が分からない」と情報が入り、急きょ「本番出動」する一幕があった。署員たちは山に引き返し、
約2時間後に4人全員を無事救助。訓練に同行した村上賢二署長は「初動が早く、暗くなる前に見つけられた」と胸をなで下ろした。
同署は例年、本格的な登山シーズンを前に、けが人の担架搬送や転落者をロープで助ける訓練を実施。この日、署員たちが訓練後に麓の英彦山駐在所に戻ると、
先ほどまで登山していた山口県下関市の中学校の生徒約150人が「2年生4人がいない」とそばの駐車場で騒然としていた。
同署はすぐさま5班に分かれて捜索を開始。同駐在所の八幡貴史巡査部長(31)の班が、行動予定とは別のルートの神社にいた4人を見つけた。下山の際に道を間違えたという。
山周辺は救助後まもなく霧に覆われ、雨に。八幡巡査部長は「訓練が本番になるなんて初めてだろう。4人が動かずにいて、無事で良かった」と話した。
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