Linux Planet で先ごろ見られた変化には、技術関連だけでなく人事関連のものも含まれていた。また、長らく見えていなかった Novell の将来も、
ライバル Linux ベンダーの Red Hat が自社の今後のクラウド関連の展望を詳細に明らかにするなか、ようやく見え始めてきた。
1. Novell を支配し始める Attachmate
Novell を正式に手中に収めた Attachmate の次の一手は?
Attachmate が Novell 向けに用意する最初の商品の兆候は5月第一週に明らかになってきた。Attachmate は Novell の買収を完了する前から SUSE Linux ビジネスのサポート継続を公約してきた。
Attachmate が実際に Novell を獲得したことでサポートの今後が具体化しつつある。
Attachmate は先ごろ、米国ユタ州勤務の社員を解雇し、Mono Project に狙いを定めて Novell の業務再編に着手した。
Mono は Microsoft .NET フレームワークのオープンソース実装事例で、複数のディストリビューションに搭載されている。
Mono は、Banshee 音楽プレーヤや Tomboy ノート アプリケーションといった人気の高いアプリケーションを実現する技術でもある。
Attachmate は、SUSE 事業部の本社をドイツに移転させる。これにともない、人数は不明だが米国の Mono 開発者は解雇される。
Mono の今後は依然として不明だ。しかし、なにしろこれはオープンソースなので、ユーザーがさほど心配する必要はないだろう(ベンダーに縛られることもないはずだし)。
オープンソース プロジェクトとして Attachmate がサポートを中止しても、何か不具合があれば開発者コミュニティが活動を進めることはできる。
(略)
KDE プロジェクトは、先ごろ「KDE 4.6.3」をリリースした。4.6.3が重点を置いているのはバグ修正とローカライズ関係のアップデートだ。
つまり、大きな変更というわけではないものの、重要なアップデートであり、KDE 4.6と KDE プロジェクト自身の成熟を相変わらず示すものとなっている。
Sean Michael Kerner は、技術専門家向けネットワークであるInternet.comのニュースサービス、InternetNews.comの主任編集者。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110523-00000002-inet-sci