鍵49本を複製、管理「不適切」
県河内庁舎(宇都宮市竹林町)の3度にわたる火災で設置された県の緊急対策チームが18日、検証結果と今後の対応策を公表した。
3月の火災については「原因調査中」としたが、出入り口の鍵が49本複製されるなど管理態勢の不備が明らかになった。
火災は昨年12月12日夕に同庁舎2階の宇都宮土木事務所(131平方メートル)で起きたのをはじめ、
今年3月2日未明に3階の同事務所(274平方メートル)、同7日午後に3階休養室(0・1平方メートル)がそれぞれ焼けた。
緊急対策チームの検証結果では、昨年12月の火災は警察と消防の調べで「配線器具」の不適切な使い方が出火原因とされたが、
3月の2回の火災は「警察、消防とも調査中で不明」とされた。
ただ、新たに判明したのが出入り口の鍵の複製。
職員への聞き取りから、庁舎東側出入り口の鍵が少なくとも49本複製されていたことが分かった。
うち30本は同土木事務所の職員が所有していた。
県管財課は「便宜上、複製されていたようだが管理が不適切だった」とし、鍵を回収するとともに、鍵を押しボタン式に変更した。
また、業者による漏電調査で電気系統については安全が確認されたため、庁舎の利用中止は必要ないと判断。
今後は自主点検を毎月実施し、床下配線が自由な床への改修などをする。
県は火災の改修費として計4億3千万円余りを予算化している。
大塚俊男・管財課長は「庁舎は県民の大切な財産であるという認識のもと、
職員一体となって再発防止に全力で取り組む」と謝罪した。
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