産業再生へ復興市 13店、鮮魚や漬物販売 宮城・七ケ浜町
宮城県七ケ浜町で15日、東日本大震災で被災した商店などを支援しようと「復興市」が開かれた。
会場の七ケ浜町消防署隣の広場には、町内外から13の店がテントを並べ、約4000人の人出でにぎわった。
町などでつくる実行委員会が主催。鮮魚や漬物、豆腐などが売られ、交流のある新庄市の新庄もがみライオンズクラブが
そばを無料で提供した。七ケ浜町が舞台とされるテレビアニメ「かんなぎ」のファン組織も、静岡おでんを振る舞った。
町内の佐藤魚店は、アカウオやカレイなど約300キロの魚を格安で販売した。津波で冷蔵庫や保冷車が全壊したが、
1カ月前に営業を再開。「魚を食べたいという高齢者の声に応えよう」と、町内の仮設住宅にも出張販売している。
店主の佐藤英徳さん(46)は「お得意さんの元気な顔も見られたし、きょうの人出は励みになる」と笑顔を見せた。
七ケ浜町では震災前、毎月最終日曜日に青空市「七の市」が開かれていた。佐藤魚店なども参加していたが、常連の漁協や農協は津波被害のため、今回の復興市に出店できなかった。
実行委は「漁業、農業の再生は時間がかかる。また復興市を開き、産業再生を後押したい」と強調した。
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110516t13023.htm