政府の「浜岡停止」で中部電力が急落、新安値 - 11/05/09 | 09:53
「原発停止方向」から中部電力(9501)が、大きく下げた。9時15分に240円安の1526円で寄り付き245円安の1521円と
下げている。去る4月26日につけた1696円を下回って年初来安値を更新した。菅総理が同社の浜岡原子力発電所の運転全
面停止方針を打ち出した。「会社側は受け入れるかどうかを決めていないものの、政府方針だけに重いものがある。しかも、予想
される東海大地震域に立地する発電所だけに世論の声もあり稼動を続けることは難しいだろうとマーケットは受け取っている」(中
堅証券)。会社側は休日中に開いた取締役会では結論が出ず、今後、結論を急ぐ考え。ただ、政府からの「遠くない時期に87%
の高い確率でマグニチュード8ていどの大地震が発生する可能性が高い」と発言されては運転継続は難しいだろう。停止すれば販
売電力量の減少による売上減少と、一方で火力発電等への切り替えに伴うコストアップで利益が圧迫される。とくに、「夏場の電
力不足が予想される。中部地域は製造業が多いだけに影響は大きい」(同)。12年3月期については、去る、4月28日に公表済
みで、売上8.5%増の2兆5300億円、営業利益25.4%減の1300億円、純益35.0%減の550億円、1株利益72.5円の
見通し。ただ、仮に、浜岡原発が全面停止となれば、予想数字の下方修正は避けられないだろう。とくに、株価の大幅下げを見れ
ば、減配の懸念まで織り込み始めている可能性がある。
http://www.toyokeizai.net/money/markett/detail/AC/2c5120d198d567a4daa19d237932217d/