中国「ちょっとチベット人僧侶共をシメるから外国人立ち入り禁止な」
中国当局とチベット族住民の緊張の高まりで、四川省アバ・チベット族チャン族自治州などへの外国人の立ち入りが
禁止されたことが分かった。同自治州にある人気観光スポット九寨溝は禁止区域から除外されている模様だが、
地元旅行会社に受け入れ自粛の動きが出ている。一方、同自治州でチベット僧300人が拘束されたとの情報もある。
禁止区域は、同自治州と同省甘孜チベット族自治州。省内の複数の旅行会社によると、数日前に同省旅遊局が
外国人の立ち入り禁止を通告した。「現地で騒乱があったため」との説明だったという。解禁時期は不明で、
ある旅行会社の担当者は「メーデーの連休も厳しいと思う」と話した。
日本の大手旅行会社によると、23日の段階で九寨溝へのツアーは禁止されていない。
ただ、四川の業者の多くは「外国人の受け入れはやめている」と話す。
アバ・チベット族チャン族自治州アバ県では、3月にチベット寺院の青年僧が中国の民族政策に抗議の焼身自殺をした。
以来、同じ僧院の僧侶ら2千人余りが軟禁されている模様で、米国の放送局ラジオ・フリー・アジアなどによると、
21日夜、武装警察などが僧侶約300人を連行。寺院近くにいたチベット族2人が死亡したとの情報もある。
九寨溝は、棚田状に湖が連なる幻想的な景観で知られる。中国を代表する観光地のひとつで、
日本人を含む外国人観光客も多い。(広州=林望)
http://www.asahi.com/international/update/0423/TKY201104230406.html