YouTube、全動画をWebM形式に変換すると発表
YouTubeは、新たにアップロードされる動画および既存のすべての動画を
WebMのビデオコーデックVP8に対応するよう変換する計画だ。H.264のサポートは継続する
米Google傘下のYouTubeは4月19日(現地時間)、
同サービス上のすべての動画のコーデックを「WebM」形式に対応するよう変換していく計画を発表した。
新規にアップロードされる動画はWebMに自動的に変換されるほか、既に全動画の30%が変換済みという。
WebMはGoogleが2009年5月に発表したHTML5準拠のオープンソースのビデオプラットフォーム。
MozillaとOperaが支持しているが、米Microsoftと米AppleはMPEG LAコンソーシアムが所有権を持つ
ライセンス料が必要なビデオコーデック「H.264」を採用している。
Googleは、膨大なユーザーを擁し、影響力の強いYouTubeでWebMを採用することで、同プラットフォームの普及を促進する狙いのようだ。
現在、WebMに対応する主なWebブラウザは、Google Chrome、Firefox、Operaで、
MicrosoftのInternet Explorer(IE)では拡張機能を追加しないとWebMの動画を再生できない。
SafariでWebMの動画を再生する手段は今のところない。Googleは1月にChromeでのH.264のサポートを中止している。
YouTubeは、H.264を“YouTube上の動画にとって重要なコーデックの1つ”としてサポートを続けるとしている。
GoogleはWebMをオープンソースとしているが、
そのコーデックであるVP8にはH.264の技術が利用されているという指摘があり、
MPEG LAの特許を侵害している可能性があるとみられている。
MPEG LAは3月に、VP8が完全にパテントフリーではないことを証明する目的で、
VP8に関する特許を報告するよう呼び掛けた。応募は3月18日に締め切られている。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1104/20/news065.html