http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=278518&lindID=4 東京大学大学院工学系研究科の古澤明教授らは、量子もつれ状態にある二つの量子間で、送りたい量子の状態を受け手側に出現させる量子操作「量子テレポーテーション」を使って、
量子力学のパラドックス「シュレーディンガーの猫」を実証することに成功した。量子力学の基礎を検証したことになり、大容量の光通信や量子コンピューターの実現が近づく。米科学誌サイエンス電子版15日号に発表する。
シュレーディンガーの猫は、生きた猫と死んだ猫が重ね合わせの状態にある様子を表す。観測した時点で、生きているか、死んでいるかの状態が決まる。実験では、これを位相が反転した光の波動の重ね合わせとして表現した。
さらに量子もつれ状態にある二つの光ビームを作り、量子テレポーテーションを使ってその状態を保ちつつ、シュレーディンガーの猫の状態にある光パルスを送れることを確認した。