民主党は15日、2011年度第2次補正予算以降の東日本大震災の復興財源としてまず「震災国債」を発行、将来的に「復興連帯税」などの名目で臨時増税して償還する案について検討に入った。
玄葉光一郎政調会長(国家戦略担当相)はこの日の記者会見で2次補正財源に関し、歳出見直しを徹底した上での復興目的の国債発行に言及。
将来の増税にも含みを持たせた。
課税方式としては(1)5%の消費税率を一定期間数%上乗せ(2)所得税や法人税を引き上げ―が有力視されている。
臨時増税に関しては14日に初会合を開いた政府の復興構想会議の五百旗頭真議長が「復興税」創設を提唱、会議の中に設けた検討部会で詰める予定。
2次補正の編成が本格化するのに伴い、政府、与党内で議論が活発化する。
震災国債を増税で償還する案は、民主党の税制改正プロジェクトチーム(座長・小沢鋭仁前環境相)などで具体的に検討される見通し。
ただ景気への悪影響を懸念する声や、党内の増税批判派の反発が強まるのは必至で、実現には難航が予想される。
枝野幸男官房長官は復興目的の国債に関して「各界各層にさまざまな意見がある。十分な議論と検討がなされるべきだ」と述べるにとどめた。
政府、民主党は4兆円規模の第1次補正予算案について、国債の新規発行は見送り、11年度当初予算の予備費や子ども手当の見直しで財源を捻出。
しかし総額で数十兆円に上るとの見方もある復旧・復興に充てる財源のめどは立っていない。
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041501001013.html