福島原発からの放射性物質の放出量63万ベクレル、大気中のみで水の漏出分を含んでいないことが判明

このエントリーをはてなブックマークに追加
1 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 (兵庫県)

経済産業省の原子力安全・保安院と国の原子力安全委員会は12日、東京電力福島第1原子力発電所の事故を原発事故の深刻度を示す国際評価「国際原子力事象評価尺度(INES)」で最悪の「レベル7」へ2段階引き上げたと発表した。
レベル7は、過去に旧ソ連で1986年に起き、史上最悪といわれるチェルノブイリ原発事故しかない
。東日本大震災で原発を安全に止められず、1カ月たっても復旧に手間取っていることが、事故の重大さを際立たせている。

 評価尺度は原子力施設の損傷や外部に漏れ出た放射性物質の程度、被曝(ひばく)被害の大きさなどをもとに決まる。

小型無人ヘリが撮影した福島第1原発の(上から)1号機、2号機、3号機、4号機(10日)=東京電力提供
 保安院はこれまで福島第1原発1〜3号機の事故をレベル5(所外へのリスクを伴う事故)と暫定評価していた。

 安全委と保安院は福島第1原発1〜3号機から大気中に放出された放射性物質の量についてそれぞれ推計した。
放射性ヨウ素131換算で、安全委は大気中の観測結果から逆算して63万テラ(テラは1兆)ベクレル、保安院は原子炉の状態から37万テラベクレルと推計した。
特に2号機で圧力抑制室の損傷が起きた3月15〜16日に大量放出されたようだ。

 レベル7は放出量が数万テラベクレル以上とされており、これを1桁上回ることなどがレベルの引き上げにつながった。

 史上最悪とされるチェルノブイリ原発事故では520万テラベクレルとされ、同じレベル7でも放出量は約1割であると保安院は説明している。
ただ、推計量はいずれも大気中への放出量だ。
海水への漏出なども加えるとさらに放出量は上がる可能性がある。

http://s.nikkei.com/hVVBiL