久住町の老野湧水 原因不明の枯渇 [2011年04月08日 09:57]
竹田市久住町にある老野(おいの)湧水が、1カ月以上にわたり枯渇している。
県内で続く少雨が原因との見方があるが、過去には火山の噴火や地震が起きた年に
水が枯れた歴史も。今年は新燃岳の噴火や東日本大震災が発生、不思議な符合が生じている。
少雨?それとも火山?
老野湧水は豊の国名水15選に選定され、年間を通じて市内外から名水ファンが訪れる
人気スポット。1月中旬ごろから水量が減少。2月中旬には枯渇し、水くみ場の底は乾き切った。
地元の人によると、同湧水は県中部地震が起きた1975年前後に枯渇。くじゅう山系の
硫黄山が噴火した95年にも枯れた。
立正大学地球環境科学部の河野忠教授(水文学)は火山帯と地下水の動向を研究するため、
93年から5年間、老野湧水など硫黄山周辺の7カ所の湧水を調査した。
同湧水は94年10月ごろから枯れ始め、95年4月に再び湧き始めたという。水が枯れる
直前の検査で、硫酸イオン値が通常の数倍に跳ね上がり、再び湧き始めた時も高濃度。
硫黄山が257年ぶりに噴火したのは、半年後の95年10月だった。
河野教授は「94年も少雨で、湧水の枯渇に影響はあると思う。ただ、硫黄山の噴火前後に
最も敏感な変化があったのが老野湧水。今回もはっきりしたことは言えないが、硫黄山を
中心とするくじゅう山系の地下で、何か異変が起きているのは間違いないだろう」と話している。
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2011_130222437888.html 依頼131