福島第1原発2号機の取水口付近では、「ピット」と呼ばれるコンクリート製立て坑の亀裂から、高濃度の放射性物質で汚染された水が勢いよく約2メートル下の海面に流れ落ち、白く泡立っていた。
2日午後0時40分ごろ東京電力が撮影した写真で、様子が明らかになった。
東電はピットにコンクリートを流し込んで流出を止めようとしたが、汚染水の色が茶色からほぼ透明に変わっただけで、流量は変わらなかった。
底のがれきが邪魔になり、水面下の亀裂をふさぐことができなかった可能性がある。
東電は3日朝からピットにつながる管に水を粘液状にする高分子ポリマーを注入し、流れを遅くする方法を試みる。
ただ効果は不明で、さらに別の手段も検討している。
流出場所は取水口の頑丈なフェンスの内側にあり、中に入れないため、小さな船などで汚染水を受け止めることができない。
フェンス部分を板で仕切り、汚染水の拡散をある程度防ぐ方法も考えられるが、板を津波で流失した可能性があり、できるか分からないという。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011040300007