昭和と平成の大津波を経験した93歳「また街が消えてしまった」

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1名無しさん@涙目です。(大阪府)

東日本大震災の津波は、七十八年前に十六歳で経験した大津波を上回る破壊力で、
家々をのみこんでいった。明治、昭和と度重なる津波被害に見舞われた岩手県宮古市田老地区。
一九三三(昭和八)年の昭和三陸大津波を生き延びた赤沼ヨシさん(93)は「あのときより大きかった。
まさか、あんな波が来るとは」と振り返った。

昭和の津波が田老を襲ったのは、三三年三月三日午前三時ごろ。
自宅で寝ていた赤沼さんが地震の揺れからしばらくして再び横になろうとすると、沖の方から「津波だー」と声が聞こえてきた。

 父親の指示で、すぐ近くの山に逃げ込み家族十人は全員無事だった。
しかし、漁協によると地区内では約九百人が犠牲となった。

「昭和の津波でゼロから始めたけど、この津波で何もかも、またゼロになった。
もう街全体を高台にするかしないと、ここにはいられない」。避難所で赤沼さんがつぶやいた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011033102000020.html