ttp://news.livedoor.com/article/detail/5448614/ ttp://news.livedoor.com/article/image_detail/5448614/?img_id=1836393 震災の影響で電力が不足している今、節電のために、なるべく照明を控えめにしたいと思っている人が多いはず。日中に電気を消して自然光でパソコン作業をしたり、夜は小さなスタンドの灯りだけで本を読んだりしている人もいるのでは?
そんなふうに薄暗い部屋でパソコン作業や読書をする生活をしていると、やはり視力は低下するものなのでしょうか。吉野眼科クリニック院長の吉野健一先生にお話を伺いました。
【近視の進行に部屋の明るさは関係ない!?】
そもそも、人はなぜ、どのような要因で近視になるのでしょうか。吉野先生によると、近視の進行には、次のようなことが影響していると言います。
1.遺伝的因子
2.環境因子
a)長時間、連続して近くを見る作業
b)強すぎる近視矯正メガネの装用
この中には、部屋が暗いという要因は含まれていません。一般的には「暗いところで本を読むと目が悪くなる」とよく言われますが、実はこれまでに、明るさと近視の進行の関係に言及した医学的な報告はないのだそうです。
ただし、だからと言って、薄暗い場所でいくらパソコン作業や読書をしても、まったく視力低下の心配がないわけではありません。なぜなら、暗かろうと明るかろうと、近くで長時間ものを見続ければ、近視が進行する可能性があるからです。
「特に暗いところでは、本やPC画面から距離を置くと見えにくくなってしまうので、かなり近い距離から見ることになります。そのことが近視進行の原因になることはあります」(吉野先生)
また、人は近くを見るとき、自律神経の働きで瞳孔を縮めます。一方、光量が多い明るいところでは瞳孔を縮め、暗いところでは、眼内にたくさんの光を取り入れて、より見やすくするために瞳孔を広げます。
「したがって、暗いところで近くを見る作業をすると、相反する反応を行うことになり、目の疲れにつながるということは言えるでしょう」(同)