いまだに収束がつかない福島第一原子力発電所事故。国内外の時事問題を扱うフランスのサイト「detox.fr」では、東京電力の事故後の対応に厳しい意見を記している。
筆者はまず、日本語には「虚偽」という言葉があると紹介。これは真実ではないことを真実のように見せかける、
作り話や間違いやうそなど意味が広いと説明。今回の東京電力の対応では「虚偽」が多いと感じているようだ。
27日朝、福島第一原発2号機のタービン建屋地下の水たまりから、通常の原子炉の水の1000万倍の放射性物質が検知されたと発表。
同日昼にこの数値を10万倍と訂正したことを記している。
1000万倍という数字には驚きを示し、特に日本国内でこの数字が与える衝撃は大きかっただろうとつづっている。
筆者は、この数字の訂正発表について、これまでの対応から東電の発表そのものに対して信頼度が低いので、この訂正を信用できるものと判断するか、
または訂正は信じるものの、発表で重大な過ちをした東電への信頼度がますます揺らぐか、どちらにしても否定的な影響があるだろうとの見方を示している。
また、記者会見にて東電の清水正孝社長(66)が姿を見せていなかったこともマイナス要因だとつづっている。
清水氏は今月16日から約1週間、体調不良で職務を離れていたことが27日明らかになっている。
しかし、情報の開示不足という点で、この一件も東電にとって良い結果をもたらさないのではないかと語る。
福島の上空にあった雲は風に吹かれて世界中に流れる。現在のところ国外で人体に影響のある放射性物質量は検知されていないが、
福島原発事故は世界にも影響を及ぼす危険性があると注目されている。
このため、政府や東電の対応にも関心が高まっていたが、発表に信頼がおけないと判断されている傾向が高い。
ブログの筆者も、今まで日本は高度な技術力と信頼のおける品質で日本製品を売り上げてきたが、
今回の事故からその後の対応などで、このイメージに傷が付き、
以前と同じレベルまでの信用回復はかなり困難ではないかと、厳しい意見を述べている。(編集担当:山下千名美・山口幸治)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0329&f=national_0329_043.shtml